2017年7月1日に封切りされた日本映画「忍びの国」。
嵐の大野智さんが主役の最強忍者・無門を演じられ、興行収入も25億円を超える大ヒットを記録しました。
その「忍びの国」のブルーレイが発売、特典にビジュアルコメンタリーというものがあり主演の大野智さん、織田信雄(のぶかつ)役の知念侑李さん、監督の中村義洋監督の3人が映像をみながら撮影時の裏話やエピソードを披露したりファンからの質問に答えたりしているのでそちらの視聴感想を書いていきたいと思います。
※若干文字起こし的なことをしていてあらすじに触れているので完全にネタバレしています。
ストーリーを知りたくない方はここでUターンを。
そして感想を書くつもりがほとんど「大野さん部分の文字起こし」という内容になっています。
それでも読んでやるよという方は長くなりますがお付き合いのほどよろしくおねがいいたします。
大野智「忍びの国」 ビジュアルコメンタリー感想
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こちらは感想その4になります。
その3はこちら⇩
怒涛の伊賀忍者 合戦スタート
伊賀の山中からわらわらと集まってくる下忍たち。
その先頭に無門が現れるのがかっこよくてゾクゾクしますね。
織田の城で大膳たちが雄叫びをあげるシーンではなんとなく織田側に肩入れしたくなってましたが、ここでもうそんなことは忘れていました(笑)
あー無門かっこいい!
今から忍者のかっこいいとこみせてくれるのねーって感じ。
(実際は忍者がかっこいいというよりもリアルでなんか笑っちゃうって感じなんですけど)
撮影エピソード
下忍たちがたくさんいるようですが、実際はこの1/10くらいしかいなかったそう。
その人数で何度も違う場所で撮っていたそうです。
下忍の皆様たいへんお疲れ様でございました。
(ロケ地は安曇野)
土遁のみなさんもやっと地上へ(笑)
大野智(以下(´・∀・`))「出てきた、やっと出れた」
土遁と木遁はだいぶツボのようですね。
一人逃げようとする下山甲斐(でんでん)に罵声を浴びせる平兵衛(鈴木亮平)。
ここから忍者バトルが始まるんですが
(´・∀・`)「ここのシーンは面白かったな観てて。子供は好きだろうなー」
土遁中の下忍に刀を突き刺す平兵衛。
(´・∀・`)「これ実際に、これやられたらたまったもんじゃないな」
ですよね。
そして逆転の幕が切って落とされる!
下山甲斐「伊勢の水は耳を悪くするとみえる」
(でんでんさんの唯一かっこいい見せ場ですね)
「あの音が聞こえぬとはおのれはもはや忍びではない」
しばしの沈黙から不気味な地鳴り風の声の中、飛び集まってくる忍者たち。
迫りくるなにかに慄く織田軍勢。
伊賀忍者たちの反撃が始まる!
映画館でみていてグアーっとテンションが上がるのをすごく感じましたね。
絶対子供好きだわ。
そこへ無門登場(着地の仕方が変ですけど)。
「よっ待たせたな」(言い方が軽い)
ここで予告にもあった「伊賀の者どもよ、聞けぇ!」があるんですが、お三方は最後の質問コーナーへ。
(木人くんも出てきたからちょっとゆっくり観たかった(T_T))
(木人くんといえば初日をはじめ何度も劇場に通いましたがグッズ売り場初日の午前中以外一度も見ることはできませんでした。
映画を観て欲しくなったので売り場の方にも確認しましたが入荷するかどうか未定とのこと。
ネット通販では販売していましたが、観客動員数及び興行収入からしても需要があって出せば売れるとわかっているのにグッズがないというのは営業職の私からすると理解しがたい商売でしたね。
映画は何年ぶりかのド素人なのででわかりませんが映画の世界ではグッズというのは二の次三の次なんでしょうか?
腹が立ついうよりは素直に疑問に感じました。)
ファンのみなさんからの質問タイム③
『忍びの国』のタイトルが出てロックな音楽がかかった時、新しい感覚にゾクゾクしました。
時代劇にロック!
監督の音楽へのこだわりをお聞かせください!
ヤリがバーっときたときに無門がどうやって避けたら面白いのかなということで監督が参考にされたのは『オーシャンズ12』。
その中で役者さん(ヴァンサン・カッセル)が踊りながら赤外線を抜けるシーンにヒントを得て大野さんにも撮影の半年前に動画を送ったりしていたんだそう。
監督からすると『オーシャンズ12』の騙し騙され感が伊賀の十二家評定衆と大膳の関係にリンクしてきたらしく、音楽を担当された高見優さん(映画『ROOKIES卒業』『図書館戦争』全シリーズ『好きていいなよ。』TVドラマ『JIN-仁-』など)にもお話をされていたそうです。
無門とねずみのラストシーンが大好きなのですが…
何を話して2人で歩んでいたのか教えてください。
(その後ろで映画の場面では伝吾が吹き矢を吹きまくり)
(´・∀・`)「なんだっけ監督?(監督の方をみて)」
「けっこう監督僕決めてなかったっけな?こうゆーことをしゃべってって」
中村監督「あーだったかもしれないな」
(´・∀・`)「あのー3,4分くらいかな」
中村監督「でもなんかそんなに意味のあることではなかった気がするな」
(´・∀・`)「ではなかった」
ねずみが無門の方に顔が向いていればよかったらしくそんな会話になればよかったそう。
(´・∀・`)「あと一回手を握って離されて俺がこう(握り返すような仕草)、あ、ぃゃ向こうからこうよってきたのか」
「夏休みが宿題やったとかなんか言ってた」
「でもあんまり俺のことをそんなに…。だからね返事だけしてればいいよ的な感じじゃなかったかな最初は」
「手ぇ繋いでからふつうになんか話してたかな」
「けっこうナチュラルな会話だった…してた」
(´・∀・`)「その後奥まーで行って、で、奥のなんか(草)もぅかきわけた奥の方に一人、奥の方でスタッフさんがこう待機してて、そこに静かーに入る」
「で、そっから5分くらい静かーに待ってた」
「エンドロールがこう上に行ったりするから」
(´・∀・`)「その間になんかデッカイ蜂みたいなのがいたんだよなー(渋い顔)」
「コイツ頼むぜ(小さくなりながら)俺黒い服着てるしと思いながら」
監督爆笑。
「なんか、なんかいるんだよなと思って」
一年以上前のことなのにホントによく覚えていらっしゃる。
嵐メンバーの松本潤さんもおっしゃってくださいますが大変記憶力の良い方だと思います。
知念さん吹き替え疑惑!?
場面は伊賀忍者の活躍に知念さん演じる織田信雄が呆然とする顔のアップに。
撮影エピソード
監督いわく、ここで知念さんの横顔になりますがちょっと見えづらいので吹き替えなのではという疑惑があるそう。
知念「(膝を叩いて)ここはちゃんと言っときましょう!」
中村監督「本人だよね」
知念「しっかりやりました」
確かに顔が小さく見切れてますね。
馬のシーンは道もボコボコで雨で土が濡れていたこともあり大変怖かったそう。
ここの信雄を逃し自分が信雄の身代わりになる家臣の林豊前守(芦川誠さん)がものすごくいいんですね。
劣等感の塊である信雄に愛情を注いで立派な武士に育てようとしている、初見ではわかりませんが織田軍の城のシーンでもそんな姿が垣間見えます。
それに対して手柄を得ようとたった一人に我先にと飛びかかっていく下忍たちに本当に恐怖を感じました。
ほんとにこの映画って逆で人間らしい織田軍ではなく人を人とも思わない孤狼の輩・伊賀忍者が主役。
勧善懲悪のように絶対に一筋縄ではいかないとこが面白い。
同時期に他にも時代劇もありましたが、私の知り合いの年配の男性はそちらが良かったと言ってました。
なぜかと聞いてみたら「昔からある大河ドラマのような王道の時代劇が好きだから」。
「忍びの国」を一般的な時代劇だと思って観に来たらかなり面食らうだろうし、逆に柔軟な見方があれば忍者エンターテイメントとして楽しめますしね。
意外性というのが物語の醍醐味としてサイコーだと思います。
あと公開当時アニメ好きの方にも好評だったのをよく覚えています。
ツイッターでの賛辞がすごかった!
そこでおばさん、「チート」という単語を覚えました(笑)
大膳との対決!
一人になった信雄に兵の乗った馬が近づいてきます。
織田家の旗を持っていはいますがなんかおかしい。
…と思ったらやっぱ後ろに無門が!
空中戦で信雄に飛びかかろうとする無門に向かって一本の剛弓が。
もちろんそれは大膳の大弓。
吹き飛ばされる無門。
(´・∀・`)「正直何撮ってるのかわかんなかったもん」
撮影エピソード
この大膳とのシーンは2日かけるところが1日で撮り終わったんだそう。
監督いわく、信雄が「逃げてたまるか」というセリフのシーンのとき
「大野くんが俺のモニターの横にいて知念くん芝居見ようぜって言って、んで知念くんとこに行って『大野くん見てよ』つってやったんだけど(大野さんを指差し)見てなかった」
「虫みてた」
知念「カマキリでしたっけ」
大野さん半笑い。
中村監督「見たことない虫がいるんだよ~つって」
知念「(小さな声で)…虫に負ける…」
中村監督「知念くんに大野くんみたら気合入ってるぞって感じだよ知念くんって(大野さんを指差し)見てないんだよ」
(´・∀・`)「カマキリいたらそりゃ…」
(知念師匠ガンバ!)
(´・∀・`)「でもこのシーンで侑李とずっと遠くでね」
「距離があった」
知念「会話することもあんまりなかったですよね」
(´・∀・`)「あんまり動くと汗かいちゃうし、みたいな」
過酷なロケだったのが伺えますね。
(´・∀・`)「立ち位置もあるからね」
大野さんと知念さんはグリーンバックなどで撮影し何を撮ってるかわかんないこともあったそうですが、さすが監督は全部把握していたそうです。
無門が十数人の織田軍の足軽たちに囲まれるシーン
撮影エピソード
監督いわく、今だから言えるけどこのシーンはラストの無門と平兵衛の「川」の決闘の後に撮影されたとのこと。
(こういうエピ嬉しいですね)
中村監督「すっかりやる気なくなってたんですよ、俺と大野くん」
「川の次の日だから、川終わって成し遂げた感があって」
(´・∀・`)「すごかったね」
監督「もういんじゃねーのっていう中でやってた…割には動いてるよね」
(そうそのさらっとやっちゃうところが大野智のすごいとこ!)
無門がヤリを避けるシーンをみて
知念「こんな風になってるって思わなかったですね」
(´・∀・`)「そうかそっかそのクランクアップの最後の二日間くらいでグリーンバックでこうゆーの全部撮ったな」
知念「グリーンバックで今のカエル飛びみたいなのずっとやってたんですか」
(´・∀・`)「ずっとやってた、ワイヤーも全部」
メイキングのシーンが流れますが、大きい飛び跳ねることのできるマット(後頭部からも着地できる)でカエルみたいにピョコピョコやってる大野さん。
マットの周りにはカメラが動く用のレールが敷いてありカメラがぐるぐるまわるという。
でも前日の川に一生懸命になりすぎてこのシーンはどうするかあまり考えていなかったため、大野さんが控室で15分くらいで振り付けのように考えてきたとのこと。
(冒頭のヤリを避けるあたりの踊ってるような感じのところ)
大野さんが痛かったと言っていたワイヤーで横向きにグルグルっと回されるところもみれました。
(´・∀・`)「いやあれ痛かったーほんとに、疲れててよかったでも(すいませんよく聞き取れてないのでもしかしたら違うかも)」
この後映画のシーンは信雄が大膳の弓を弾き無門が吹っ飛ばされて終わります。
無門が忍び装束の時に巻いていた赤い帯は、お国に貰った物でしょうか。
帯にまつわる2人のサイドストーリーがあればぜひお聞きしたいです。
中村監督「あれね、あのー(帯が)無しで一回着てみた時に、確かやっぱね『大野くん痩せてんな』って感じはあったのよ。」
「なんかちょっともうちょっと厚みがあった、欲しいなみたいなのは、なくって別にいいんだけどねって話はちょこっとだけしてたんですよ」
「そしたら衣装の大塚満(『雨あがる』『信長協奏曲』『本能寺ホテル』など)さんという方が(お国の帯を巻いて)『これでどうでしょう』と。」
「『わかりますが監督、お国の帯でやってみました』いんじゃないっすか」
中村監督「裏設定はわかんないんだよ。
無門がこっそりとってるのか(笑)俺は無門こっそりとってると思うんだよね」
(はげしく同意ですね)
「いつのまにか無くなっててお国が『とりましたか?』『とってない』っていう(笑)」
大野さんも知念さんも笑ってます。
「大事にニオイ嗅ぎながら大事にしてんのかなーみたいな、僕の中の裏設定ですね。」
(これにもはげしく同意です)
(´・∀・`)「なるほど」
知念「そういう提案があったんですね」
(´・∀・`)「やっぱすごいよ、スタッフさんも含め、(中村監督にむかい)アイデアが凄いよね」
中村監督「あとそれがお客さんに届いてるのが嬉しいですよ」
「こんなしか(ちょっとみえてる帯の量)出てないからね」
「あれはもしかしてお国の帯ですかって」
(´・∀・`)「すごい、どうやってみてるんだろうね、だって巻き戻せないし今DVD出てないから」
(大野さんそれはね、何度も何度も何度も映画館に通って目に焼き付けてきたからですよ)
(それくらい良い作品だったし大野さんを観たくてファンの子たちは健気にせっせと通ったんですよ)
知念「何回も観てくださったんでしょうね」
(知念師匠ありがとう!!!)
(その一言に感無量です)
うなずく監督。
城に帰還する信雄や大膳を待っていたものは?
無門との戦いで危機一髪の大膳を救ったのは信雄の放った矢。
それは無門に命中し、無門は草むらの中から出てきません。
無門は倒しましたが、結局勝ったのは伊賀忍者軍。
兵の大半を失った織田勢は城に帰るしかありません。
傷を負いながら城に帰還した軍勢に城内で養生するようにと告げて戻ろうとする信雄。
そこに座っていた織田の兵が小刀を2本構えて立ち上がろうとする姿が…!
それにいち早く気づいた平兵衛。
すばやく信雄を守りますが、やはりその兵はやられたとみせかけていた無門でした。
そしてその場にいた傷ついた織田の兵は実は全部伊賀忍者。
全員が信雄の首を狙ってじりじり近づいてきます。
信雄の弓に押されていた無門でしたが、吹き飛ばされたときに大膳との戦いで使った「木人くん」を拾い身代わりにして何を逃れていたのでした。
(この辺はちょっとお遊び入っていますね)
城内に忍び込み信雄を狙う無門の剣を防いだ平兵衛に向かって無門が一言
「やるね」
って言うんですが、それがものすごーく怖い!
バカにしている感じでもなく、なんだろうなんか声のトーンが怖いんです。
ここからこの「忍びの国」のクライマックスである平兵衛との「川」のシーンに突入するんですが、とにかく序盤の無門が恐ろしいんです。
声といい表情といい…。
ちょっと前まではギャグちっくでしたがここから怒涛のシリアスシーンになっていきます。
最後まで本当に目が離せませんよ。
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まとめ
今回もまたまた長くなりすぎてしまいました。
たぶん次で終われると思います。
ここまで拙い文章にお付き合いいただき誠にありがとうございましたm(_ _)m